第8回目は化学産業特有のトピックについて、IFRS適用にあたっての留意点を解説します。なお、文中意見にわたる部分については、筆者の私見であることをお断りします。
わが国の化学産業は130年ほどの歴史があり、1990年代の合併による業界再編や統合の流れの中で大規模化してきました。化学産業は、次工程の原料となるような石油化学製品等の「基礎化学品」を取扱う上流事業と当該「基礎化学品」を原料として高付加価値の製品を提供する下流事業に大きく分類することができます。両事業に共通する化学産業の特徴を挙げると、製品の生成に大規模なプラントを要する設備産業であること、製品価格が市況によって変動する原材料の影響を受けること、製造過程で排出される科学物質は環境に影響を与えるものが多く法的にも自主的にも環境対策が求められることがあげられます。
今回は、上記の特徴から生ずる①収益認識、②有形固定資産および③引当金の論点のうち特に有形固定資産、引当金に関する論点について詳しくQ&A方式で解説します。
あらた監査法人 公認会計士 岡本晶子、五代英紀、野上貢智紀
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